トラベラーズ・ボイスVol.8_福井県:一乗谷朝倉氏遺跡他
– Fukui Travel Report:ichijoudani asakurashi ruins & Others –
2015/12/12
– Fukui Travel Report:ichijoudaniasakurashi ruins & Others –
トラベラーズ・ボイスVol.8は2015/8/12-14の二泊三日で足を運んだ福井県の旅の二日目、2015/8/13の旅のレポートとなります。
PHOTO by SIGMA DP2x
一乗谷朝倉氏遺跡 / JR福井駅 / あみだそば 遊歩庵-越前おろしそば- / ヨーロッパ軒 総本店-カツ丼セット- / JR鯖江駅/ 舟津神社
■旅の目玉は一乗谷朝倉氏遺跡
今回の旅は台風の接近もありずっと天候の悪さに悩まされました。
この日も予報は雨。
本当ならのんびりとした出発をしたかったのですが、12時前後から雨という予報だったので、雨が降り始める前に観光をするべく、予定を繰り上げて早めの出発となりました。
まず足を運んだのは一乗谷朝倉氏遺跡。
福井県福井市にある戦国時代の城下町の遺構で、一乗谷の南北に築かれた城戸の間1.7kmの谷間を指します。
戦国時代に越前を支配した朝倉氏の館と城下町跡を見学することができます。
ここ最近は携帯電話会社のCMで犬のお父さんとその家族が訪れたことで話題になったようですね。
実際に足を運んでみると遺跡は広大です。
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■一乗谷朝倉氏遺跡の代名詞、朝倉館唐門
まずは一乗谷朝倉氏遺跡の目玉とも言える朝倉館唐門へと向かいました。
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館といいつつ、館の三方が堀で囲まれたそこは、さながら城の様相を呈しています。
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唐門は復元されたものではなく朝倉家大5代義景の菩提を弔うために建てられた松雲院の山門を移築したものとのことです。
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堀に掛かった橋を渡り、唐門を潜るとそこが朝倉館跡です。
■一乗谷の中心部に位置し、朝倉家当主が居住した館
しかし、残念ながらご覧のとおり現在館はありません。
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あるのは礎石だけで、あとは往時の名残のみです。
そんな中、明確に形が残っていたのが庭園。
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館の中に庭園があるなんてなんと雅。
また、権力の大きさも偲ばれます。
館跡からは階段が山の斜面に沿って上へと延び、上りきるとそこからは朝倉館を一望できる展望台となっています。
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■庭園は国の特別名勝
朝倉館跡展望台からは湯殿跡庭園まで目前です。
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一乗谷の風景を見下ろしつつ少し移動すれば諏訪館跡庭園も見学することができます。
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これらの庭園は後世の改編がなく、国の特別名勝の指定を受けているそうです。
■一乗谷防衛の土塁、上城戸
次に向かったのは上城戸。
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城戸というのは一乗谷を守る為の土塁とのことです。
谷がもっとも狭くなる北と南に築かれています。
先に向かったのは南にある上城戸になります。
イメージ的に南にあるのでこちらが下と思いがちですが、京に近いという地理的条件からこちらが上になるそうです。
到着してみると幅13m、高さ5m、長さ50mの土塁がありました。
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草が生い茂り、一見するとそれと分かりづらい様相です。
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かつてはこれに堀・巨石、そして城門が組み合わされ防御の要になっていたそうです。
残念ながら上城戸に残っているのは土塁のみです。
堀もあるにはあるようですが、水が抜かれ草が繁っているので、それとは判然としない状況でした。
この後に向かう予定の下城戸には堀と巨石が残っているので、堀と巨石は後のお楽しみとなります。
■往時の一乗谷城下町へタイムスリップ
次に向かったのは復元町並。
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町並のみならず武家屋敷・町屋が復元され、最盛期は人口1万人を数えた城下町を疑似体験することができます。
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■武家屋敷・町屋の中は人形や小道具で演出
復元された家屋の中には人形や小物が置かれるなど臨場感がありました。
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ひとり町並を歩いていると、時間を越えて城下町に迷い混んでしまった錯覚を覚えてしまいます。
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■天台宗の大寺院、西山光照寺跡
次に足を運んだのは西山光照寺跡。
下城戸を目指したのですが、車で向かったのが運の尽き。
下城戸近くに駐車場が見つからず、結局見つけたパークエリアの最寄りがこちらの西山光照寺跡でした。
西山光照寺は天台宗の大寺院のひとつだったそうです。
寺跡には現在大型の石仏38体が一同にならんでいます。
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また周囲には石仏・石塔が3000体近く散在、付近は石仏の里と呼ばれているそうです。
ちなみにお寺は朝倉氏滅亡後別の場所に移り、今も存続しているそうです。
■巨石が圧巻の下城戸
下城戸へは西山光照寺跡から20分ほど歩いての到着となります。
下城戸の土塁は幅18m、高さ5m、長さ20m。
上城戸に比べるとやや小ぶりです。
しかし、ここに上城戸では失われていた堀、そして、巨石が残っています。
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この巨石群が圧倒的な迫力!
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中には40tを越す巨石も積み上げられ、いまなおそびえる防壁は有無言わせぬ迫力があります。
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城門も復元して完全な姿の甦る日の到来を期待して待ちたいと思います。
これで一乗谷朝倉氏遺跡の旅はおしまいです。
だが、これで本日の旅が終わるわけではありません。
天候は朝の天気予報に反して曇ってはいるが雨の降らない状態。
もちろん、旅はまだまだ続きます。
次の目的地は決まっていましたが、その前に腹ごしらえ。
向かったのはソースカツ丼の有名人気店「レストラン ふくしん」。
以前にも足を運んだことがあるのですが、その時は普通サイズのカツ丼を頂きました。
それ以来、次はどんぶりの蓋が閉まらない(大)を頂こうとずっと思っていました。
ついにその機会の到来となります。
しかし、足を運んでみると駐車場は一杯。お店の前も列で一杯です。
列には並んで待てばいいのですが、車が停められなければ、それも話になりません。
飲み物の補給のについでにコンビニで時間調整をして再訪問をしてみましたが駐車場の状況は変わりませんでした。
さすがは人気店です。
結局、昼食時を大きく外してから遅い夕食兼早い夕食として頂くべく、一旦ふくしんを離れることにしました。
■JR福井駅駅前はさながら恐竜博物館
次に向かったのはJR福井駅。
先日WEBで駅前が恐竜博物館状態という記事を見つけたので足を運んでみた次第です。
到着してみると、事実、そのとおりでした。
駅の壁面にはド迫力な巨大な恐竜の姿が描かれていました。
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それとは別に二体の恐竜のトリックアートが通行人の目を楽しませてくれます。
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そして、駅前にはリアルな恐竜の姿が!
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アニマトロニクスというのでしょうか?
動く恐竜が三体、駅の前にいました。
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一昔前までは恐竜展というと化石でしたが、最近はこのアニマトロニクスとのロボットに置き換わりつつあるようですね。
次は福井城址に足を運ぼうと思ったのですが、さすがに空腹が限界。
福井名物ソースカツ丼を腹一杯食べるつもりだったので早い夕食まで我慢するつもりだったのですが、断念。
ここで昼食をとることにしました。
■美味しいと評判の越前そばの人気店へ
足を運んだのはあみだそば 遊歩庵。
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ソースカツ丼とならび福井の名物である越前そばがおいしいと評判のお店です。
注文したのは越前おろしそば。
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こだわりの十割蕎麦は食べ応えのある中太麺。
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かつおぶしがたっぷりとのせられています。
それを大根おろしたっぷりの出汁をかけていただきました。
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辛みの効いた大根おろしとさっぱりとした出汁、のどごし抜群の中太麺との相性は良く、あっと言う間の完食となりました。
お腹が膨らんだところで旅を再開。
■本丸跡に県庁・県会議事堂・県警察本部のある城阯
次に足を運んだのは福井城(北庄城)趾。
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外堀は埋め立てられたしまってないそうですが現在も内堀・石垣・天守台が残っています。
この城趾がおもしろいのは本丸跡に福井県庁・県会議事堂・県警察本部があること。
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時は移れど地域の政治の中心であることには代わりがない様です。
この場所にはそうならざるを得ない、何かしら不思議な力があるのかもしれません。
天守台へと通じる御廊下橋は生憎なことに工事中でした。
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結局、ぐるりと一周をしてから御本城橋から入場することにしました。
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入るとすぐに石像の姿が。
福井範初代藩主の結城秀康のそれとのことです。
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本丸跡は公園としても整備されている様で、一部の石垣の上に登れたりして、ただ見上げるだけでなく、色々な風景を楽しむことができました。
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■天守台には福井地震の止め跡が・・・
天守台へと足を運ぶとそこは石垣が一部崩れた状態になっていました。
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福井地震の爪痕だそうです。
ここ最近天災による被害が目立ちますが、あらためて自然の力の大きさを見せつけられた格好です。
ここには往時、四層五階、高さ約二八メートルの壮麗な天守がそびえていたそうですが、寛文九年(1669年)の大火で焼失、その後再建されないまま今に至っています。
今は礎石がかすかにその存在を伝えるばかりです。
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天守台脇には「福の井」という井戸があり、この井戸の名が「福井」の語源になったそうです。
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残念ながら本日の旅はここまで。
福井駅へ着いた頃から雨がパラつき、降ったり止んだりを繰り返していたのですが、ここでついに雨が本降りに変わったからです。
仕方なく福井城阯を駆け足で後にし、通路に屋根のある駅前のショッピング街へと取って返し、雨宿りをすることにしました。
その後一時間ほど足止めを食うはめになった次第です。
しかし、不順な天候の中、福井城阯を最後まで見学できたのは僥倖でした。
傘を車に忘れたのがそもそもの失敗ですが、雨に濡れて体力を消耗したし天候も不順なので、この日の旅はこれで切り上げ、少し早いですがレストラン ふくしんでカツ丼(大)の夕食に向かうことにしました。
ところが、足を運んでみるとお店が閉店。
駐車場がガラガラだったので、おかしいとは思いましたが、予想外の展開には違いありません。
WEBで調べてみると営業時間が前回訪問時とは変わってしまっていました。
当時は開店から閉店までとおしでの営業だったのですが、いつからか間に休憩一・二時間挟む、前半・後半の二営業制に移行していました。
私はよりにもよって、ちょうどその休憩時間に足を運んだようです。
後半の営業まで一時間半ほど時間があったので、結局、この日はふくしんでの食事を諦めることにしましました。
旅は明日までなので、仕切り直して再訪問です。
■福井で元祖ソースカツ丼のお店といえばここ!!
ということで、こちらも福井のソースカツ丼の有名店として外せない「ヨーロッパ軒 総本店」に足を運びました。
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本来なら明日の最終日に足を運ぶ予定だったのですが、本日予定していたふくしんと入れ替えることにした次第です。
夕食にはまだ随分と早い時間だったので、待つことなくすぐ席に着くことができました。
注文したのはカツ丼にサラダとみそ汁が付いてくるカツ丼セット。
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ソースたっぷりのカツはジューシーで味は抜群。
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三枚のっていてボリュームも十分です。サラダとみそ汁も一緒に頂けて大満足の夕食となりました。
こうしてこの日の旅は幕を閉じた次第です。
というつもりだったのですが、ホテルに到着すると天候が回復、まだ空も明るかったことからもう少し足を伸ばしてみることにしました。
■めがねのまちの入り口は予想以上に長閑
足を運んだのはホテルから目前のJR鯖江駅。
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「めがねのまち」としてテレビなどのメディアに取り上げられることも多いので、駅や周辺は賑わい、めがね関係の店で一杯みたいなイメージを持っていたのですが、駅前の看板以外、一目でそれと分かるようなお店や施設は見つかりませんでした。
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いたって長閑です。
駅を覗いてみると、こちらも敦賀駅同様自動改札化はされていない様でした。
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北陸新幹線の延伸が理由なのかはわかりませんが、こちらも同様に一部改装中でした。
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■思いがけず北陸随一の古い社へ
JR鯖江駅からのんびりと歩き、たどり着いたのは舟津神社。
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北陸随一の古い社、大鳥居と赤鳥居は県指定文化財とのことです。
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緑の木々に囲まれた石畳の参道は落ち着いた重厚な佇まいでまさに神域。
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もっとも奥に立派な本殿が鎮座します。
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旅は明日も続くので、今回の旅の安全と家族の健康と心の平安をお祈りしてこの日の旅を終えることにしました。
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一乗谷朝倉氏遺跡
福井県福井市城戸ノ内町
地図
拝観時間:入場自由
年中無休
一乗谷 西山光照寺跡
福井県福井市城戸ノ内町
地図
拝観時間:入場自由
年中無休
JR福井駅・駅前
福井県福井市中央一丁目
地図
あみだそば 遊歩庵
福井県福井市中央1-9-1
地図
電話:0776-76-3519
営業時間:11:30~19:00
定休日:無休
福井城阯Part1
福井県福井市大手3−17−1
地図
拝観時間:入場自由
年中無休
ヨーロッパ軒 総本店
福井県福井市順化1丁目7-4
地図
電話:0776-21-4681
営業時間:11:00~20:00
定休日:火曜日